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鏡餅の飾り方は九州ではこうやる!本当の意味と飾る期間!

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鏡餅って、2段に重ねた大小のお餅の上にミカンがのってるって、なんとなくはイメージができるんだけど、実は、お雑煮と同じで地域によって飾り方に違いがあるって、知っていますか?

今回は、鏡餅の正しい飾り方、九州地方と他の地域での飾り方の違いをみていきましょう。

 

 

 

 

 

鏡餅を飾る本当の意味!】

 

日本では、かなり昔から新しい年に自分のお家に神様をお迎えして、あたらしい年に食べ物に困らず、家族が健康で過ごすことができ、一家の繁栄、幸せをお祈りする風習が全国各地でありました。

この風習は、平安時代からあったと言われていて、この神様は「歳神様(としがみさま)」と言います。

「歳神様(としがみさま)」は、新しい年を迎える人々に食べ物に困らないだけの恵みを与え、健康や幸せを分けてくれる「魂」のような存在として、とらえられていました。

この「魂」を違う言葉で、今風に言うと、みんなが元気に健康で、幸せに過ごすことが出来るエネルギー、パワーのようなものと思っていただいたら、わかりやすいかなと思います。

 

「歳神様(としがみさま)」のエネルギーが、お正月の間、存在する場所がお家の中で必要ですね。

「歳神様(としがみさま)」のエネルギーや「気」がとどまった鏡餅、それをみんなで分けて食べることで、幸せや元気のパワーを自分の体の中に入れて、1年間を過ごすとされていたのですね。

なので、昔の人は「数え年」という考え方で、年齢を数えていました。

毎年、新年を迎えるたびに「歳神様(としがみさま)」から新しいパワーを授けてもらうので、生まれた瞬間にもうすでに「1歳」、それからは毎年、11日元旦にみんなが一斉にひとつずつ年をとる数え方だったんです。

 

【九州での飾り方】

 

一般的な鏡餅の飾り方は、大きいお餅の上に小さいお餅、お餅の上には「扇」「橙(ミカン)」、お餅の下には「裏側を表にしたシダの葉っぱ(裏白・うらじろ)」、「末広がりになった紅白の御幣」を敷いて、「赤い縁のある紙(四方紅・しほうべに)」を敷きます。これらを乗せるのに使われるのが「三宝(お餅を載せる台)」という順番です。

一年に一回のお正月、神様をお迎えし失礼にならないよう、最高の食材を用意し、その時に出来る精いっぱいの準備をしていたのです。

九州での飾り方は、実は、関東の飾り方ととても似ています。

 

関東での飾り方に加えて、食材の調達の関係で、漁業が盛んな海岸沿いのエリアでは、鏡餅に昆布をお供えしました。

昆布は「よろこぶ」と「こんぶ」のごろ合わせが良いことで飾り物として用いられていますが、「子生(こぶ)」という言葉に象徴されるように「こどもが生まれる」という意味合いからも多くのお家で、鏡餅の飾り物として準備されてきました。

山間部の町では、干し柿を木の枝をきれいに削って細い棒にしたもの、また竹を細くした串にさして、鏡餅の飾りとして用いていました。

柿は「嘉来(かき)」と語呂合わせをし、「喜びと幸福が来る」「幸せをかきあつめる」という

意味があります。

どこのお家の庭にも柿の木があり、秋から冬にかけて収穫した柿の実を軒先に干して「干し柿」にし、準備をしていました。

鏡餅の飾り物として使用する柿は、串にさす10個です。

外側に2個ずつ、少し離して内側に3個ずつ、1本の串にさします。これは、「家の外ではいつもニコニコ、お家の中(内側)では、仲良く」という意味合いからきています。

 

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鏡餅はいつまで飾る?】

 

鏡餅は、お正月が終ったら神様に帰っていただき、そのおすそ分けのお餅を食べてパワーを得るという意味合いがあります。

ですので、お正月が終れば、みんなで分けていただくのですが、このお正月が終る時期がエリアによって、少し違うのです。

 

関東地方は、江戸時代300年間もの間、将軍様中心の武家文化が栄えました。

昔のお正月は、120日までだったのですが、この江戸時代に、118日から120日にかけて江戸の町の大半を焼失した大火事が起こりました。その教訓として1月7日でお正月の飾りを片づけるよう幕府から通達があり、関東地方では、松の内(お正月の期間)を7日までとすることになりました。

なので、鏡開きを7日が過ぎた「1」がすべてそろった縁起の良い日である111日になりました。

       一方、江戸の風習を受け入れず、公家を中心とした独特な貴族文化が栄えた関西地方では、従来通り、松の内(お正月の期間)を115日までとし、鏡開きを115日もしくは120日に行う地域が多かったのです。

九州地方は、江戸方式に従い、111日に鏡開きを行う地域がほとんどです。

九州は江戸時代、鹿児島の島津藩をはじめとして外様が多く、江戸の将軍様に気を使っていたのかもしれませんね。

 

【最後に】

 

お雑煮もそうでしたが、鏡餅も地域によって違いがありますね。

いつもは、スーパーで買った鏡餅セットを簡単にお供えしているだけという人も、今年は、あなたの住んでいる地域ならではの鏡餅のお飾りを用意してみてはいかがでしょう?

毎年、訪れる歳神様も「おっ、今年は九州方式で、迎えてくれているんだな」とサプライズに微笑んでくれたら、うれしいですね。